8月20日、「蓮とたわむれる会」に参加させて頂きました。主催は、食と暮らしのクリエーターで『季節を感じる小さな手ごねパン教室「te+te」(てとて)を主宰する上小野田の川野晶子さんと本台の蓮根農家の細田美紀さんでした。
細田さんが実践する自然栽培の蓮田での新蓮根の収穫見学や、晩夏でし味わえない、蓮の花、実、茎、新茎、新蓮根を参加者自らで収穫し、まるごと味わうディキャンプの前編をお伝えします。
蓮田を”五感”で感じるディキャンプ!
会場まで向かうため、菅笠を被る細田さんの後ろをついて蓮田までの道のりを歩きます。
蓮の花は朝に咲いて昼に閉じます。蓮田の畔を歩きながら感じたのは、女性の心をつかむ蓮の花の美しさとそのふんわりと甘い香り。天然のフレグランスを全身に浴びて、晩夏の太陽の光とともに蓮田を歩く気持ちよさは長南町ならではの体験です。
ウエルカムドリンクは梅酢スカッシュ。甘くないすっきりとした味わいで、熱中症対策にしっかりと水分を頂きました。地元の竹を使ったコップで環境にも配慮されていました。
続いて午後の料理ワークショップに使う蓮の実や茎の収穫です。蓮の花の開花は3日ほど。花が枯れた後、花托(かたく)という茎が厚くなった部分に実をつけ、表面に通気口となる穴がたくさん空き、まるでどんぐりのような実ができます。
手分けをして実を取り出していきます。古来から漢方薬にも使われている蓮の実は消化器系、婦人系、自立神経のトラブルに効果があるそうです。
蓮の実を割るとこんな感じです。実を食べる場合は、緑色の皮を剥き、中の苦みのある新芽の部分を取り除いてからいただきます。ちなみに種から蓮を育てようとすると収穫までに3年までかかるそうです。千葉県の天然記念物に指定されている「大賀蓮」は、2千年前の地層から発見されたもの。その種も中が緑だったことを考えると、蓮の生命力の強さを感じられずにはいられません。
主催者の川野さんからは、かき氷のサービスもありました。
蓮根の葉をカップにして、宅配菓子屋ほのやさんの手作りシロップを氷にかけて、蓮根のキャラメリゼをトッピング。汗が噴き出るような暑さの中、蓮田で頂くキンキンに冷えたかき氷は忘れられない味でした。
収穫したての蓮根もお刺身で頂きました。採れたての生の蓮根はまるで梨のようにシャキシャキと甘味があり、アクもなく「これが蓮根?!」と参加者の皆さんもびっくりするような食感と味わいです。
蓮根農家の日々を知ろう
蓮根農家の細田さんは、東京生まれで今年で51歳。2年前、長南町にて新規就農で蓮根農家を始めたバイタリティーのある女性です。また、今年から長南小・中学校の地域学校協働活動推進員(地域コーディネーター)も務めています。
細田さんは、自然農の実践家である奈良県の川口由一さんの影響を受け、不耕起、無肥料、農薬不使用の自然栽培で蓮根栽培を行っています。そのため、細田さんの蓮田には、ハゼ、フナ、クチボソ、川エビ、ゲンゴロウなど多種多様な生き物がいます。「蓮の生命力ってすごいんです!」「蓮根作りが楽しくてしょうがない」「生き物観察をするのが好き」と屈託のない笑顔で話す細田さんの話に参加者の皆さんはどんどん引き込まれていきました。
座学では、蓮根の成長の仕方も細田さんからレクチャーを受けました。普段食べている蓮根は茎が肥大化した部分で、一本植えると水平に枝分かれしながら茎が伸び十数本の蓮根が収穫できます。
地元の一般的な蓮根農家さんは4月に種蓮根を植え付け、7月から収穫を始め、11月・12月が最も忙しく、夏の暑い日も冬の寒い日も胴長のつなぎを着て作業をする過酷さは想像を超えるものがあります。
「ジワる里山長南町」の町のPRポスターとともに蓮田の中で記念撮影を行いました。参加者の方からは「素敵な場所や人が溢れている長南町が大好きなんです」と言ってくださる方もいて嬉しくなりました。
※撮影時のみマスクを外しています。
心地よい自然栽培の畑で・・・
細田さんは蓮田だけではなく、荒地だった場所を開墾して畑も昨年始めました。畑の真ん中に見えるのは「むくな豆」の竹ドーム。
ドームに入ると、灼熱の太陽の光が遮られ心地よいグリーンカーテンの中でしばしの休憩ができました。
可憐に咲く「むくな豆」の美しさに心を奪われました。普段私たちが食べるものはこうした命の循環の中にあるのです。
こちらは「十六ささげ」。さやの中に豆が16個あることからこの名前が付けられました。こうした在来種の野菜は、知り合いを通じて種や苗を分けてもらうそうです。
今回のイベント用に細田さんと川野さんが作った「風の縄文トイレ」。土中の中の水脈環境を見極めながら、風の道、水の道を作りながら作る環境に優しいお手製のトイレです。
トイレの構造はとってもシンプルで、穴を掘り、風を通す溝を作り、そこに落ち葉と炭を入れるだけ。風が通ることで分解が早くなり、臭いもなく、常に快適に使うことができます。このトイレの作り方は、細田さんが「大地の再生WS」を実施している佐藤駿さんから教わったそうです。
私たちは大きな生命の循環の中で、農家さんを始め様々な人や自然に支えられ生かされています。日常の暮らしの中で、スーパーで食べ物を買う暮らしばかりしているとその大切なことを忘れてしまいがちです。
種を撒いて芽や葉が出て、花が咲いてその命の最後を頂く時、果てしない長い道のりをくぐり抜け、最後に私たちの命の一部になっていきます。それを思い出したり、感じたりできるこの長南町の里山環境に無限の可能性を感じずにはいられません。
後半は、蓮の花、葉、茎、実、蓮根そのものを使ったお料理のワークショップになります。お楽しみに!!
細田さんが実践する自然栽培の蓮田での新蓮根の収穫見学や、晩夏でし味わえない、蓮の花、実、茎、新茎、新蓮根を参加者自らで収穫し、まるごと味わうディキャンプの前編をお伝えします。
蓮田を”五感”で感じるディキャンプ!
会場まで向かうため、菅笠を被る細田さんの後ろをついて蓮田までの道のりを歩きます。
蓮の花は朝に咲いて昼に閉じます。蓮田の畔を歩きながら感じたのは、女性の心をつかむ蓮の花の美しさとそのふんわりと甘い香り。天然のフレグランスを全身に浴びて、晩夏の太陽の光とともに蓮田を歩く気持ちよさは長南町ならではの体験です。
ウエルカムドリンクは梅酢スカッシュ。甘くないすっきりとした味わいで、熱中症対策にしっかりと水分を頂きました。地元の竹を使ったコップで環境にも配慮されていました。
続いて午後の料理ワークショップに使う蓮の実や茎の収穫です。蓮の花の開花は3日ほど。花が枯れた後、花托(かたく)という茎が厚くなった部分に実をつけ、表面に通気口となる穴がたくさん空き、まるでどんぐりのような実ができます。
手分けをして実を取り出していきます。古来から漢方薬にも使われている蓮の実は消化器系、婦人系、自立神経のトラブルに効果があるそうです。
蓮の実を割るとこんな感じです。実を食べる場合は、緑色の皮を剥き、中の苦みのある新芽の部分を取り除いてからいただきます。ちなみに種から蓮を育てようとすると収穫までに3年までかかるそうです。千葉県の天然記念物に指定されている「大賀蓮」は、2千年前の地層から発見されたもの。その種も中が緑だったことを考えると、蓮の生命力の強さを感じられずにはいられません。
主催者の川野さんからは、かき氷のサービスもありました。
蓮根の葉をカップにして、宅配菓子屋ほのやさんの手作りシロップを氷にかけて、蓮根のキャラメリゼをトッピング。汗が噴き出るような暑さの中、蓮田で頂くキンキンに冷えたかき氷は忘れられない味でした。
収穫したての蓮根もお刺身で頂きました。採れたての生の蓮根はまるで梨のようにシャキシャキと甘味があり、アクもなく「これが蓮根?!」と参加者の皆さんもびっくりするような食感と味わいです。
蓮根農家の日々を知ろう
蓮根農家の細田さんは、東京生まれで今年で51歳。2年前、長南町にて新規就農で蓮根農家を始めたバイタリティーのある女性です。また、今年から長南小・中学校の地域学校協働活動推進員(地域コーディネーター)も務めています。
細田さんは、自然農の実践家である奈良県の川口由一さんの影響を受け、不耕起、無肥料、農薬不使用の自然栽培で蓮根栽培を行っています。そのため、細田さんの蓮田には、ハゼ、フナ、クチボソ、川エビ、ゲンゴロウなど多種多様な生き物がいます。「蓮の生命力ってすごいんです!」「蓮根作りが楽しくてしょうがない」「生き物観察をするのが好き」と屈託のない笑顔で話す細田さんの話に参加者の皆さんはどんどん引き込まれていきました。
座学では、蓮根の成長の仕方も細田さんからレクチャーを受けました。普段食べている蓮根は茎が肥大化した部分で、一本植えると水平に枝分かれしながら茎が伸び十数本の蓮根が収穫できます。
地元の一般的な蓮根農家さんは4月に種蓮根を植え付け、7月から収穫を始め、11月・12月が最も忙しく、夏の暑い日も冬の寒い日も胴長のつなぎを着て作業をする過酷さは想像を超えるものがあります。
「ジワる里山長南町」の町のPRポスターとともに蓮田の中で記念撮影を行いました。参加者の方からは「素敵な場所や人が溢れている長南町が大好きなんです」と言ってくださる方もいて嬉しくなりました。
※撮影時のみマスクを外しています。
心地よい自然栽培の畑で・・・
細田さんは蓮田だけではなく、荒地だった場所を開墾して畑も昨年始めました。畑の真ん中に見えるのは「むくな豆」の竹ドーム。
ドームに入ると、灼熱の太陽の光が遮られ心地よいグリーンカーテンの中でしばしの休憩ができました。
可憐に咲く「むくな豆」の美しさに心を奪われました。普段私たちが食べるものはこうした命の循環の中にあるのです。
こちらは「十六ささげ」。さやの中に豆が16個あることからこの名前が付けられました。こうした在来種の野菜は、知り合いを通じて種や苗を分けてもらうそうです。
今回のイベント用に細田さんと川野さんが作った「風の縄文トイレ」。土中の中の水脈環境を見極めながら、風の道、水の道を作りながら作る環境に優しいお手製のトイレです。
トイレの構造はとってもシンプルで、穴を掘り、風を通す溝を作り、そこに落ち葉と炭を入れるだけ。風が通ることで分解が早くなり、臭いもなく、常に快適に使うことができます。このトイレの作り方は、細田さんが「大地の再生WS」を実施している佐藤駿さんから教わったそうです。
私たちは大きな生命の循環の中で、農家さんを始め様々な人や自然に支えられ生かされています。日常の暮らしの中で、スーパーで食べ物を買う暮らしばかりしているとその大切なことを忘れてしまいがちです。
種を撒いて芽や葉が出て、花が咲いてその命の最後を頂く時、果てしない長い道のりをくぐり抜け、最後に私たちの命の一部になっていきます。それを思い出したり、感じたりできるこの長南町の里山環境に無限の可能性を感じずにはいられません。
後半は、蓮の花、葉、茎、実、蓮根そのものを使ったお料理のワークショップになります。お楽しみに!!
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長南町地域おこし協力隊
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私も蓮根がすきなので将来栽培してみたいと思ってます。
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