今週は荒井清人さん(山内)の納豆作りを見学させて頂きました。
 荒井さんのお宅では、納豆作りが上手だった清人さんのお母様から受け継いだ納豆作りの知恵が今でも脈々と受け継がれています。今回は移住者の仲間も含め4名ほど参加し、その知恵を学ばせて頂きました。

”一斗ざる”で作る納豆作りに皆釘付け!
 清人さんの納豆作りで注目したいのが、納豆をねせる(仕込む)のに使う”一斗ざる”。稲わら納豆でよく使われるのが”藁つと”ですが、藁つとよりも大量に茹でた大豆をねせることができるので、一度にたくさんの納豆が作れるのが魅力です。
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 一斗ざるに内側を覆う様に稲わらを敷き詰め、茹で大豆を人肌くらいに冷ましたものを入れていきます。
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 大豆を1/3位まで入れたら、”結びわ”らと市販の納豆を数粒入れます。市販の納豆は、万が一納豆菌が足らない時のための保険として入れます(※)。この茹で大豆、結びわらの層を3段くらい作っていきます。
※今年は市販の納豆を「入れたもの・入れないもの」で試したそうですが、両方ともちゃんと納豆になったそうです(納豆菌バンザイ♪)。
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 納豆をねせたら、稲わらでふたをして風呂敷、電気毛布、こたつ布団で24時間以上保温したら完成です。電気毛布のない時代、木の桶に籾殻を敷き詰めて、この一斗ざるを布団やはんてんで包んで保温していたそうです。昔の人の知恵をこうして生で聞くことができるのも貴重な体験です。
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 今年も長南産の大豆で美味しい納豆が出来上がりました!
 芳醇な香りと滋味深い味わいが特徴で、市販品にはない旨味があります。そして何時間も煮ているので大粒でふっくらとして柔らかく贅沢な味わいです。また一斗ざるから必要な分だけ取り出して食べることができるので、市販の納豆を買うよりもゴミも出なくて環境にも優しいのがこの納豆の魅力です。
※納豆作りの詳しいレシピは、去年のブログに掲載しています。ぜひこちらのリンクからご覧ください⇨http://chonankyouryokutai.livedoor.blog/archives/9447786.html?fbclid=IwAR350-p3G-mJ9OESCUDB60ryE7THjFKKg5d7fsVFKv10ukFKqV5yGokIk-Y

清人さんの納豆作りがYouTubeに!
 今回の納豆作りの見学では石垣島から長南町に移住した”ちかてつ”のちかちゃんも参加。
 何と、清人さんの納豆作りをYouTubeにまとめてくれました!!


 「この作り方を伝えて長南町の大豆の消費を増やしたい」
 と仰る清人さんの想いを、何か形に残せたら良いなと思っていたので、こうして移住者の仲間がYouTubeにしてくれるのは本当にありがたいです。

大豆の煮汁は千葉の郷土料理の「豆造」に
 大豆の煮汁は、塩、麹、出来上がった納豆を入れて千葉の郷土料理「豆造」(とうぞ)に変身。
 完成した納豆と豆造、さらには自家製ゆずポン酢と橙ポン酢も頂きました!
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(一番左が「豆造」)
 清人さんによると、昔から風邪の引き始めには「あんどど湯」と言って、この豆造をお湯で割ったものを飲んで身体を温め養生したそうです。 協力隊の活動をする中で、こうした昔ながらの知恵を教えてくださる方に出会えることが本当に貴重でありがたいです。こうした貴重な”地域の宝”を守り伝え、町の魅力として今後も発信していきたいと思いました。