長南町の老舗「鈴鹿ふとん店」は創業144年(明治13年創業)。4代目店主の鈴鹿吉矩(よしのり)さんは現在84歳。今でもふとん綿の打ち直しと仕立てをしています。鈴鹿さんの打ち直しや仕立ての様子を追いました。
50年ものの機械と共に・・・・
鈴鹿さんはお店にある50年ものの機械を今でも大切にメンテナンスしながら使っています。部品が製造停止になっても困らないよう、スイッチなどを買い置きしているそうです。鈴鹿さんの記憶の範囲で、かつて長生郡市には30軒ほどふとん綿の打ち直しをするお店があったそうです。
▲布団綿の打ち直し▲
しかし時代の変化とともにその数は現在3軒程度に激減。
鈴鹿さんの店には、打ち直しの機械が壊れてしまった町外のお店から布団を持ち込まれることもあるそうです。

店に動力が入る前、大正時代は三途川で水車を使って打ち直しをしていたそうです。水車で布団の打ち直しをしていた時代、長南町はどんな風景が広がっていたでしょうか?
昔は布団屋よりも打ち直しをする店の方が多かったといいます。
布団綿を打ち直しする意味について
布団綿を打ち直しする意味について、まとめてみました。
①綿をふっくらさせて、保温性を高めるため
①綿をふっくらさせて、保温性を高めるため
②弾力性を復活させる
③ゴミや埃をふるい落として衛生的にする
④生地も取り替えることによって新品同様に生まれ変わる
★手で綿をつまんで粘りがあれば、まだ打ち直しができる。パサつくようになったら寿命。

布団を仕立てる
布団の綿を打ち直したら、次は仕立てです。
折り畳まれた平らな綿から、布団に仕立てる工程は、まるで鳥が巣を作るようでした。
布団の綿を打ち直したら、次は仕立てです。
折り畳まれた平らな綿から、布団に仕立てる工程は、まるで鳥が巣を作るようでした。
▲綿から布団を仕立てる▲
地道に丁寧に、綿を外側から内側へ、内側から外側へ綿を重ねていきます。

最後は生地を被せて終わりですが、その瞬間もまるで手品のよう。
くるりと手際よく生地を被せていきます。
鈴鹿さんは「お客さんと話をするのが楽しみ。それが仕事のやりがいです」と話していました 。
鈴鹿ふとん店
長南町長南2458
☎︎0475-46-0073
(営業) 8時〜18時 ※定休日は8の付く日
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★取材を終えて
空き家バンクの仕事を手伝う中で、空き家の中で多くの捨てられてしまう綿布団を目にしました。
鈴鹿ふとん店
長南町長南2458
☎︎0475-46-0073
(営業) 8時〜18時 ※定休日は8の付く日
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★取材を終えて
空き家バンクの仕事を手伝う中で、空き家の中で多くの捨てられてしまう綿布団を目にしました。
鈴鹿さんのような職人さんが手仕事で作った綿布団を蘇らせるにはどうしたら良いのか、実際に打ち直す様子を見させていただき、”生きた智慧と技”を知ることができました。
リサイクルが当たり前だった時代に戻ることは出来なくても、”情報発信”をすることでこうした文化や智慧を見直すきっかけになることを願っています。
協力隊の任期が来年3月までとなり、残りわずかとなりました。任期終了後もSNSを通じたこの町にある様々な人・モノ・コトの情報発信をしていきたいと思っています。
リサイクルが当たり前だった時代に戻ることは出来なくても、”情報発信”をすることでこうした文化や智慧を見直すきっかけになることを願っています。
協力隊の任期が来年3月までとなり、残りわずかとなりました。任期終了後もSNSを通じたこの町にある様々な人・モノ・コトの情報発信をしていきたいと思っています。
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